NetSupport School 導入事例
NetSupport School
導入事例
大阪大学
社会経済研究所 様
双方向コミュニケーションが必要な
授業や実験におすすめ
大阪大学 社会経済研究所は、行動経済学・実験経済学研究および21世紀COEプログラムにおける実績を踏まえて、日本で初めての行動経済学研究の拠点となる附属行動経済学研究センターを2004年4月に設置しました。さらに2010年4月(2009年6月認定)からは、行動経済学研究の共同利用・共同研究拠点として、行動経済学を主たるテーマとした公募共同研究を開始するなど行動経済学のハブとしての役割を果たしています。
現在は貿易、金融・財政政策、資産価格、環境問題、入札制度といった現代社会において最も重要度の高い研究テーマが分析されています。
その様な中、行動経済学、実験経済学の実験を円滑に実施する為、授業支援システム「NetSupport School」を採用。その背景や導入過程、メリットについて大阪大学 社会経済研究所 舛田先生にお話を聞きました。
02 「NetSupport School」の導入に至った背景
舛田先生が研究している実験経済学は、経済的な問題に対して、実験的な手法で研究を行います。具体的には、実際の人間を被験者として、実験室(パソコン実習室)の中で経済理論を検証し、実験で収集したデータは、主に効果量の推定、理論の妥当性の検証、市場メカニズムの解明に利用します。
大阪大学 社会経済研究所では、第一実験室28台、第二実験室17台のパソコンを使って様々な経済実験を実施しています。
例えば、オークション実験は経済学の典型と言える実験例のひとつです。通常、こうした実験には実験経済学用ソフトウェアを使用するのですが、被験者のパソコンにソフトウェアをコピーするなど実験前の準備に時間がかかったり、実験中のモニタリングが出来なかったりと課題がありました。
03 「NetSupport School」の導入に至った課題
実験前の準備に時間がかかっていた
実験者側の教材プログラムを教員のパソコンに、被験者向けの教材プログラムを実験室の各パソコンにあらかじめ配布しておく必要がありますが、問題となるのは被験者向けの教材プログラム。この教室にある45台のパソコンすべてに手作業で教材プログラムを配布しなければなりません。
具体的には、各パソコンの番号ごとフォルダに分けたプログラムをUSBメモリに入れ、一台ずつUSBメモリを挿し込んでパソコンの番号に合った教材プログラムを配布していました。我々スタッフが前日に行うのですが、相当な時間がかかります。しかも、教材プログラムを入れ間違えた場合は、最初から精査していかなければなりません。非常に煩雑な作業だと感じていました。
実験状況を他の被験者に分からないようにする為、実験室のパソコンはパーティションで仕切られている。
実験状況をモニタリング出来ない
被験者のパソコンを一元管理することができなかったため、オークション実験の進行状況がつかみにくい状況でした。しかも、被験者の席はパーティションで仕切られているため、被験者の状況を正確に把握することは不可能でした。
二つの実験室の同時展開が出来ない
1回の実験でより多くのデータを収集する為には、二つの実験室で同時に実験を実施すれはいいのですが、実際は第一実験室だけの実験でした。理由はやはりモニタリング出来ないことです。一人の教員では限界があり、二つの実験室を同時に進行する実験は困難でした。
こうした課題を踏まえ、当研究所では実験のやり取りをスムーズに行うための何らかの支援システムが必要だと認識していました。
04 「NetSupport School」導入の決め手となったポイント
導入は簡単、お手頃な費用
実はNetSupport Schoolの導入以前に、リモートソフトの機能を持った授業支援システムを導入したことがありました。リモートによって一元管理およびモニタリングは可能でしたが介入ができないなど、スムーズな実験を行うまでには至りませんでした。教材プログラムの配布も行えなかったと記憶しています。全体的に機能が少ない印象でした。
前述した授業支援システムに代わるものをネットで検索し、ピックアップしたのがNetSupport Schoolでした。製品紹介や機能を熟読し「これだ」と確信。サイトから30日間無料体験版をダウンロードし実際に使ってみて導入を決めました。サーバも必要なくパソコンにインストールするだけで簡単に導入出来ましたし、お手頃な導入費用だったというのも決め手のひとつです。
05 「NetSupport School」導入の効果と感想
今やNetSupport Schoolがない環境での実験は考えられません。実際、実験で活用するなか、以下の部分でメリットを感じています。
メリット1:教材プログラムの一斉配布
被験者用の教材プログラムを各パソコンに一斉配布することができるようになりました。これまでのように、USBメモリに保存してから各パソコンに手作業で配布する手間はなくなりました。仮に配布のための作業に1時間かかっていたとすると、NetSupport School導入後はほぼゼロです。配布作業に費やしていた時間は、実験のための有意義な時間に割り当てることができるようになったと実感しています。
メリット2:リアルタイム監視が可能に
被験者の各パソコンをリアルタイムにモニタリングすることができるようになりました。オークション実験の進行管理が可能になり、被験者一人ひとりの意思決定のスピードをコントロールすることができます。例えば、特定の人に向かっては言いませんが、遅れている場合には、全体に向かってスピードアップを促せます。
メリット3:2つの実験室を跨いだ実験が可能に
第一実験室、第二実験室に跨るすべての被験者のパソコンをリアルタイムにモニタリングすることが出来る為、2つの実験室を跨いだ実験が行えるようになりました。第二実験室が見えなくても、実験者のパソコンでリアルタイムにモニタリング。遅延している場合は、第二実験室に向かってマイクでスピードアップを促せます。
当初の課題が解決出来ただけでなく、追加のメリットや今後やってみたいことも出来ました。
追加メリット1:パソコンの一斉起動が便利
実験者からの操作ひとつで被験者の各パソコンを一斉起動することができます。これにより、実験開始の流れを揃えることが可能です。モニタリング機能と合わせ、実験者主導で実験をコントロールしていくことができます。
追加メリット2:クイック起動によって利用するアプリケーションを瞬時に起動
実験経済学用ソフトウェアをクイック起動に設定しておけば、パソコン起動後、すぐに実験を始めることが可能。無駄な時間を省くことで、より多くの時間を実験のために活用できます。
06 今後の展望
アンケート機能、録画機能に興味
これまでは注目していませんでしたが、最近はアンケート機能に注目しています。実験に関わる内容のアンケートを被験者に一斉配布すれば、回収も簡単に行えます。すぐに取り入れてみようと考えています。
また、被験者のパソコン画面の録画や外付けカメラを用いて表情を録画することも検討しています。
双方向コミュニケーションが必要な授業や実験におすすめ
―― NetSupport Schoolの導入を考えている教育機関向けて、先行ユーザーとしてのアドバイスなどがあればお願いします。
学生もしくは被験者の意見や回答を素早く回収したい場合には、NetSupport Schoolが本当に便利だと思います。とくに双方向コミュニケーションが必要になる授業や実験におけるNetSupport Schoolの有用性は、何にも代えがたいと感じています。興味のある方は、まずはサイトから30日間無料体験版をダウンロードして使ってみてはいかがでしょうか。
―― NetSupport Schoolに対する今後の期待をお願いします。
来年、再来年はどこで実験経済学を研究しているか分かりませんが、どこにいても実験の際にはNetSupport Schoolを活用したいと考えています。その際にはワイドテックの支援も期待しています。今後ともよろしくお願いします。
◆舛田 武仁氏 プロフィール
大阪大学 社会経済研究所 講師/実験経済学者
2014年大阪大学大学院経済学研究科修了。高知工科大学総合研究所助手、日本学術振興会特別研究員PDを経て、2015年12月からK-CONNEX研究者として京都大学経済研究所特定助教に着任。2017年8月より現職。
大阪大学 社会経済研究所
〒567-0047 大阪府茨木市美穂ケ丘6-1 吹田キャンパス内
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取材:2019年6月
「NetSupport」は、一度の購入で永続利用の可能な買い切り型のライセンス体系です。
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