遠隔授業・授業支援ソフトの選び方は6つ!選定ポイントは「使いやすさ」にある?
公開日:2021/08/04 更新日:2024/02/01
新型コロナウイルスの影響によって、教育現場では遠隔授業の需要が高まっています。その結果、オンライン授業を円滑に進められる専用ソフトが注目を集めています。しかし、どのようなツールを選べば良いのかわからない方が多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、遠隔授業・授業支援ソフトの選び方のポイントを6つ解説します。主な機能や活用方法についても紹介するので、ぜひご一読ください。
1. 遠隔授業・授業支援ソフトとは?
遠隔授業・授業支援ソフトとは、オンライン上の授業をサポートするためのツールで、リモートコントロールソフトというデバイスの遠隔操作を可能とするソフトの利点を教育現場に応用したものです。
遠隔授業・授業支援ソフトには、主に以下の機能が備わっています。
- デスクトップ画面の監視
- リモートコントロール
- 教材の配付
- チャット
これらの機能を使用し、オンラインでの授業をスムーズに行えます。
遠隔授業・授業支援ソフトが注目を集めたきっかけの一つは、新型コロナウイルスによる感染拡大です。オンライン授業は「GIGAスクール構想」という文部科学省が教育現場のICT化を進める計画の1つでしたが、2020年の緊急事態宣言の発令を受け、遠隔授業の実施が急ピッチで進められました。
その結果、遠隔授業・授業支援ソフトの需要が急速に高まり、さまざまなツールが登場しています。
2. 遠隔授業・授業支援ソフトの主な機能
遠隔授業・授業支援ソフトには、先生側と生徒側で搭載している機能が異なります。主な機能は以下の通りです。
<先生側の機能>
機能 | 概要 |
---|---|
出席確認 | 生徒の端末に向けて出席の確認を行える |
リモートコントロール | 生徒の端末を遠隔操作できる |
生徒デスクトップ画面の一覧表示 | 複数人の生徒の画面を一覧で表示できる |
画面録画 | デスクトップの画面を動画で残せる |
先生端末の画面配信 | 先生側の画面を生徒の端末に配信できる |
キーボード・マウスロック | 生徒端末のキーボード・マウスの操作ができないようにする |
ウェブサイトへのアクセス制御 | 特定のウェブサイトへのアクセスを許可したり禁止したりできる |
アプリケーションの起動制御 | 特定のアプリケーションの起動を許可したり禁止したりできる |
生徒のファイル管理 | 1台の生徒端末ごとにファイルの管理ができる |
生徒へのファイル配布・回収 | 生徒端末へ一斉にファイルの配布・回収ができる |
テキストチャット・メッセージ | 生徒端末に向けてチャットやメッセージが送れる |
電源コントロール | 生徒端末の電源オン・電源オフ・再起動ができる |
一斉アナウンス | 生徒端末へ音声のアナウンスを行える |
アンケート | 生徒端末へアンケートが行え、集計結果を表示できる |
USB制御 | 生徒端末に対してUSBの使用を制限できる |
ホワイトボード | 手書き文字や図形、画像などを生徒と共有できる |
<生徒側の機能>
機能 | 概要 |
---|---|
ヘルプ機能 | 先生へわからないことなどを質問できる |
接続の承認機能 | 先生端末が接続する際、承認制にできる |
先生側の機能は豊富で、遠隔授業に必要なものが揃っています。ウェブアクセスやアプリケーションを制限する機能があるので、生徒にとって授業に集中しやすい環境を構築することができます。一方生徒側で搭載されている機能は、ヘルプと接続の承認というシンプルなものです。必要な機能が厳選されているため、使い方で困ることは少ないでしょう。
遠隔授業・授業支援ソフトには、チャットや生徒側のヘルプ機能が搭載されており、質問などを行うことができます。もし、さらにコミュニケーションを重視した取り組みを行いたい場合、Zoom等のコミュニケーションに特化したツールを併用することで、それぞれの良い点を活用できます。
3. 遠隔授業・授業支援ソフトの活用シーン
遠隔授業・授業支援ソフトは以下4つのシーンで活用できます。
- 個別メッセージの送信
- グループ別学習
- 電子黒板画面のライブ配信
- 生徒のプレゼンテーション作成
各ケースで、どのように機能を使用すれば良いか解説します。遠隔授業・授業支援ソフトの有効活用にもつながるので、ぜひ参考にしてみてください。
個別メッセージの送信
個別メッセージを送信することで、生徒のサポート(指導)を行えます。例えば、授業についていけなそうな生徒に対し「わからない部分はないか」などのメッセージ送信が可能です。
この結果、対面の授業と同等の指導を行えます。個別で送れるので、他の生徒からメッセージの内容を見られる心配はありません。
グループ別学習
遠隔授業でも、班ごとに分かれて話し合いをするグループ別学習を行えます。
班ごとの学習では、他者の意見を取り入れることで、知識の広がりや多様性の理解を深めることができます。遠隔授業の際でも、実際の授業での話し合いのような環境を構築可能です。
電子黒板画面のライブ配信
電子黒板の画面をライブ配信することで、先生が記載した内容を生徒へリアルタイムで伝えられます。例えば、計算式の解説をする際にライブ配信を使うことで、計算の流れをスムーズに解説可能です。
電子黒板画面のライブ配信は、動画として残せます。そのため、欠席した生徒が後日閲覧することも可能です。参加できなかった生徒の授業理解を深める際にも役立ちます。
生徒のプレゼンテーション作成
遠隔授業・授業支援ソフトは、生徒が作ったノートをプレゼンテーションの資料として活用できます。この機能を利用することで、発表用の資料を作成可能です。
生徒が自分の考えをわかりやすく伝える際に役立ちます。また、PowerPointと同じように、アニメーション効果をつけることも可能です。
4. 遠隔授業・授業支援ソフトの選び方
遠隔授業・授業支援ソフトを選ぶ際には、以下の6つの項目に着目しましょう。
- 導入コスト
- 導入実績
- 対応デバイスの種類
- アクセス制御・アプリケーション起動制御機能があるかどうか
- 教職員が使いやすいUI
- 既存のITインフラで運用可能
これらのポイントは、遠隔授業・授業支援ソフトを正しく運用するために重要なことです。導入してもツールをきちんと活用できなければ、オンライン授業の成功は難しいでしょう。
遠隔授業・授業支援ソフト選びのヒントとなるので、ぜひ参考にしてみてください。
導入コスト
遠隔授業・授業支援ソフトを選ぶ際には、導入コストがどのくらいかかるのか確認しましょう。生徒の人数分だけライセンス契約するとなると、費用がかさみます。
また、買い切りタイプか月額・年額で費用がかかるタイプかも確認したいポイントです。人数や機能によって料金が異なるものが多いので、トータルでどれくらいの料金がかかるのか確認しておきましょう。
中には、無料で導入できるものもあります。ただ、機能が制限されている場合が多いので、予算や機能面に見合ったものをお選びください。
導入実績
ソフトを選ぶ際には、導入実績を確認しましょう。多数の教育現場で導入されているツールであれば、遠隔授業に関するノウハウが多く、使いやすいと判断できるためです。
使用事例を参考にすれば、遠隔授業・授業支援ソフトの使い方のヒントを得られます。ツールを有効活用するためにも、導入実績に着目してみてください。
対応デバイスの種類
遠隔授業・授業支援ソフトを選定するときは、対応しているデバイスの種類を確認しましょう。対応していない端末が多いツールでは、遠隔授業で使いにくいためです。
例えばWindowsでしか使用できない遠隔授業・授業支援ソフトは、スマホやタブレットでは使用できない場合があります。自宅のパソコンを使って授業を受ける場合、Windows端末を持っていない生徒は遠隔授業を受けられないことになります。
オンライン授業にスムーズに移行するためには、対応デバイスの種類に目を光らせましょう。
アクセス制御・アプリケーション起動制御機能があるかどうか
遠隔授業を円滑に進めるためには、ウェブへのアクセス制限やアプリケーションの起動制限が備わっているツールを選びましょう。制限があることで、生徒がオンライン授業に集中しやすい環境を作れます。
生徒が自由に操作できた場合、授業中に動画サイトやSNSを閲覧する可能性があります。対面の授業と同じように集中してもらうために、機能制限の有無を確認してみてください。
教職員が使いやすいUI
遠隔授業・授業支援ソフトは、教職員が使いやすいUIのものをおすすめします。オンライン授業をスムーズに進めるためには、どんな先生でも簡単に使いこなせるツールを導入することが大切です。
どのような機能がどこにあるのかわかりにくいと、操作を覚える手間が増えます。実際に先生に手に取ってもらい、使いやすいかどうか聞いてみるのもおすすめです。
遠隔授業・授業支援ソフトを選定する場合は、生徒だけでなく先生側のことも考慮しましょう。
既存のITインフラで運用可能
既存のITインフラで運用できるかどうかを確認しましょう。インフラ周りを一から整備して導入するとなると、非常にコストや手間がかかります。
例えば、すでに用意してある電子黒板と連携できれば、購入費用を削減可能です。遠隔授業・授業支援ソフトを選ぶ際は、既存のITインフラで使用できるかどうかを確かめておきましょう。
5. 使いやすさで選ぶなら「NetSupport School」がおすすめ
遠隔授業・授業支援ソフトとひとまとめにしても、様々な種類があります。使いやすさで選ぶならワイドテックの「NetSupport School」がおすすめです。
NetSupport Schoolの強みは以下の4つです。
- 教職員が使いやすいUI
- 既存のITインフラを有効活用できる
- ライセンスが買い切り型で、予算が立てやすい
- 遠隔授業をサポートする機能が豊富
それぞれの強みについて、くわしく解説します。
教職員が使いやすいUI
NetSupport Schoolの特徴は、使いやすいUIになっていることです。教職員がよく利用するWindows上で稼働できるソフトなので、円滑に遠隔授業を進めやすいです。
また、NetSupport Schoolは、Chromebook(Chrome OS)に対応していることも強みです。GIGAスクール構想以来、国内の教育市場では生徒用端末としてChromebookのシェアが増えてきており、全体の約4割を占めるというデータも発表されています。
このようにNetSupport Schoolは、教職員が使いやすく導入しやすい遠隔授業・授業支援ソフトです。
既存のITインフラを有効活用できる
NetSupport Schoolを導入する際、新しくITインフラを構築する必要はありません。そのため、限られた予算内で「GIGAスクール構想」に向けた取り組みを行えます。
GIGAスクール構想とは、文部科学省が教育現場のICT化を進める計画のことです。児童・生徒に1人1台の端末を用意し、すべての学校に高速大容量の通信ネットワークを整備することを目指しています。
GIGAスクール構想の詳細は、以下の記事にて解説しています。運用をするうえの課題や解決方法など紹介しているので、ぜひご覧ください。
◆参考:GIGAスクール構想の課題は運用にある?鍵を握るStuDX Style、業務支援ソフトの活用とは
ライセンスが買い切り型で、予算が立てやすい
NetSupport Schoolのライセンスは、買い切り型です。そのため、月額や年額で費用が発生しません。一度購入すれば、永続的に利用できます。また、必要に応じてライセンスの追加購入が可能です。
NetSupport Schoolは買い切り型のソフトであるため、導入する際に予算を立てやすいというメリットがあります。サブスクリプションサービスの様に、毎月・毎年のランニングコストを考える必要はありません。
遠隔授業をサポートする機能が豊富
NetSupport Schoolには、遠隔授業をサポートする機能が多数搭載されています。これにより、オンラインでの授業を円滑に行えます。
NetSupport Schoolに搭載されている主な機能は、以下の通りです。
- 出席確認
- 画面録画
- リモートコントロール
- 複数生徒端末の画面一覧の表示
- キーワード・マウスロック
- ウェブサイトのアクセス制限
その他にも、遠隔授業をサポートする様々な機能を用意しています。詳細については、こちらのページをご覧ください。
まとめ
遠隔授業・授業支援ソフトには、多数の機能が搭載されています。出席確認やウェブサイトのアクセス制限といった、オンライン授業を円滑に進められるようサポートしてくれるものばかりです。チャット機能も搭載されており、対面の授業と同じようにコミュニケーションを取れます。
遠隔授業・授業支援ソフトを選ぶときは、導入コストや実績、対応デバイスなどを確認しましょう。これらのポイントに着目することで、ツール選びでの失敗を避けられます。導入時だけでなく「ソフトを使いこなせるのか」といった運用時のことも考えるのがおすすめです。
NetSupport Schoolは「使いやすさ」が強みの遠隔授業・授業支援ソフトです。教職員が利用しやすいUIや既存のITインフラを有効活用できる点が特徴で、予算内で最大限の遠隔授業を行えるようサポートします。
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