【学びを止めるな!】オンライン授業には「NetSupport School」!

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【学びを止めるな!】オンライン授業には「NetSupport School」!

公開日:2020/05/27   更新日:2024/02/01


ワイドテック プロダクト企画のYです。

いつもは新製品の企画をメインに、POLESTAR Automationの不定期連載「自動化コラム」もサイト開設時から担当させていただいています。
これまでNetSupport製品については門外漢だったのですが、先般の新型コロナウイルス(COVID-19)による緊急事態宣言を機に、NetSupportシリーズ製品のテレワーク向け展開などのコンテンツ制作支援にも関わり始めています。


1. 「オンライン授業」検索数が急増中!

ワイドテックではNetSupport製品を2009年から代理店として販売しているのですが、近年の販売状況は比較的落ち着いていました。

それが、新型コロナウイルス禍で「在宅勤務」や「テレワーク」が話題になり始めた2月頃から突然問い合わせが増え始め、NetSupport専用で立てている、このWebサイトへのアクセスが前年同期比の数倍という状態が、今も続いています。

企業のお客様からの問い合わせもかなり増えたので、アクセス増は「テレワーク特需」によるものだろうと、社内の誰もが信じて疑いませんでした。

急遽、NetSupport製品のテレワークでの活用に欠かせない「ゲートウェイ」の利用方法のマニュアル作成をはじめとするテレワーク関連コンテンツの充実を図ることにし、準備も完了したのですが…

ある日、Web担当者がWebアクセスの詳細データを検討していて、衝撃の事実が明るみになったのです。

なんと。NetSupportサイトで一番アクセスされているページは、テレワーク向けで使える「NetSupport Manager(以下NSMと略)」ではなく、教育用に特化した「NetSupport School(NSSと略)」の方だったのです!

正確な理由を特定するのは難しいですが、関係者の間でそれなりに分析してみたところでは、2月末頃からコロナ禍により学校や学習塾など教育関係施設が相次いで休校となる中、突如メディアに頻出するようになった「オンライン授業」で検索してくる人が多かったようでした。「遠隔授業」とか「リモート授業」「遠隔教育」「在宅学習」といった呼び方もありますが、一番伝わりやすくて、キャッチーなキーワードとして、コロナ禍のもとで一気に広まったのが「オンライン授業」だと思います。

実践はさておき、「働き方改革」の一環として数年前からそれなりに検討や準備の進んでいたテレワークとは異なり、学校や塾の授業をオンラインで行うというのは、国土の狭い「3密」の見本のような国である日本、特に都市部では従来ほとんど考えられたことのなかったテーマだと思います。そこにコロナ禍による休校という予期せぬ事態が発生し、教育現場では急な対応に追われることになったのでは、とみています。


2. コロナ禍のもと、「Zoom」で始まったオンライン授業

それなら教育関係からの問い合わせが増えても良さそうなものですが、コロナ以降、当社へのNetSupport製品に対する問い合わせは、ほぼ全部がNSMについてのものです。

NSSへの問い合わせが少ないのは、NSSというツールそのものの紹介だけで、オンライン授業についての提案や解決策などの具体的な情報が提供できていないからなのかな、と自省しているところです。

ところで、実は自分にも小学校高学年の子供がいるのですが、子供の関係ではまず学習塾や英語塾などが、連休前後からオンライン授業を始めています。

使っているツールは、どこも判を押したように「Zoom」です。「Skype」を使うところもあると聞きましたが、自分の周囲では全部Zoomです。

今回まず求められたのは、コロナ禍により教室に通えない状況で、オンライン授業のできる環境です。

WebミーティングないしはWeb会議のツールであるZoomが、テレワークにおいて会議を行うための手段として広く使われ、あっという間に存在が知れ渡りました。

今更説明の必要もないでしょうが、ZoomはWebカメラ(PCカメラ)とマイクを用い、離れた場所どうしでコミュニケーションが可能なツールです。Webブラウザだけで利用開始でき、ユーザーインターフェースや使用手順がわかりやすく、あと何よりも1対1なら無料、40分までのグループミーティングも無料で可能な点から、利用ノウハウが短期間で蓄積・拡散され、オンライン授業に利用可能な数あるWeb会議ツールの中で、Zoomが選ばれて行くことになったようです。

取り急ぎ、オンライン授業に求められたのは、先生(教師)が児童・生徒・塾生の顔を見ながら、画面に映した黒板(ないしはホワイトボード)を通じて授業ができる、いつもの教室での授業の再現です。もちろんリアルタイム性も重要です。画面共有や画面の切り替え、相手の音声をミュート(消音)する機能などもあり、Zoomは手っ取り早くオンライン授業を始めるための条件を満たしていたといえるでしょう。


3. Zoom/Skypeを使ったオンライン授業の課題

しかし、学校や塾が閉鎖・休校になり、オンライン授業のツールとしてZoomが広まり始めた3月頃には、Zoomで行われているWeb会議等に「乱入」していたずらを働く、いわゆる”Zoombombing(ズーム爆弾)”が問題になりました。その頃のZoomはWeb会議用のURLをクリックするだけで、そのままWeb会議やオンライン授業に入れる仕様でしたので、URLが漏れたり、あるいは総当たりで適当なURL文字列を打ち込んでログインに成功すれば、会議主催者の承認なしで「乱入」が可能な仕様でした。

後に会議IDとパスワードが標準設定になったり、参加者を待機させ、主催者が承認するまでWeb会議に参加できなくする「ロビー」と呼ばれる機能が実装されたりしましたが、このZoombombing問題が、Zoomのオンライン授業での活用マインドを萎縮させてしまったようにも思います。

代替案としてWindows 10のPCなら標準でインストールされているSkypeも利用されるようになりましたが、もともと1対1の音声通話ツールとして開発されたSkypeは、Zoomのようなグループミーティングよりも1対1通話を優先した設計になっていて、グループでのオンライン授業にはZoomに比べて使いづらいところがあります。

Skypeを擁するMicrosoftでも、Microsoft 365(Office 365)を利用する企業でのグループワーク向けに提供している「Microsoft Teams」をSkypeに代わる今後のWeb会議ツールの主力と考えているようで、実際に企業向けの「Skype for Business」は2021年をもって提供終了が決まっているほか、逆にTeamsの方を個人向けに提供することもアナウンスされています。

実は当社におけるテレワークは、会社の自席PCでの作業をリモート化するNSMと、会議室での会議やグループワーク仮想化のためのTeamsを用いて実施してきました。しかし、個人的にはTeamsというツールの動作の重さ、多機能の裏返しともいえる取っ付きにくさが気になっています。NSMでできる範囲のPCでの作業は、手前味噌ながら本当に快適なのですが…


4. オンライン授業に第三の選択肢「NetSupport School」を

当社で提供しているNSSは、いわゆるICT授業・ITを応用した授業を行う教育機関向けに提供している製品で、IT教室に先生と児童・生徒・学生さん(以下「生徒」と括ります)の使うPCの台数に合わせて一括導入することを想定して開発された「授業支援用ソフトウェア」です。

つまり「先生がPCを使って、複数の生徒を相手に授業を行う」ための機能が満載の、授業に特化したツールです。

例えば出席を取る機能がありますが、リスト形式で出席(ログイン)状況が一目瞭然です。Zoomですと誰がいるのかが他の参加者(=生徒)にも見えてしまいますが、NSSでは、この情報は先生にしか見えませんので、生徒にとってノイズになりません。

先生は、生徒のPCにホワイトボードを表示させて授業を行うだけでなく、インストールされているアプリケーションを一斉にリモート起動することもできます。Webブラウザ、メモ帳やWordなどのテキスト入力ツール、動画プレイヤー、描画ツールなど、授業に必要なアプリを起動したり、終了させたりできます。不要なWebサイトの閲覧やアプリの起動を、ホワイトリスト(特定サイト・アプリのみ許可)またはブラックリスト(特定サイト・アプリを禁止)によって制御することも可能です。

紙の教材を使わせている間など、授業の内容によってはPCの使用を一時的に禁止したい場合もあるでしょうが、そうしたケースではキーボードやマウスを個別または一斉にロックする機能もあります。

これらは教室の中はもちろん、オンライン授業で教室の外にあるPCに対しても実行できます。

チャット機能もあり、先生から生徒に一斉に、または個別にメッセージを送ったり、生徒からの返答を受け取ったりすることが可能です。

生徒のPCのデスクトップを一覧で見られる機能や、個別に録画する機能までありますので、授業の進捗をチェックしたり、授業の時間外に確認するのにも便利です。

そして、学校といえば授業時間外で課される「宿題」が欠かせませんが、宿題の提出に便利なのが、ファイル転送・回収機能です。生徒側からの送信(アップロード)もできますし、先生側から生徒の端末にあるファイルを回収(先生側からみればダウンロード)も可能です。

オンライン授業だけでなく、通常の教室での授業も含め、PCを使って授業を行うために必要不可欠な機能が一通り揃った授業支援ツール、それがNSSなのです。


5. 「VPN」の活用で、セキュアなオンライン授業を!

NSSをオンライン授業に用いる上での留意点ですが、NSSにはNSMとは異なり、学校と家庭のように、異なるネットワークに跨るPCどうしをインターネットで簡単にリモート接続できる仕組み「ゲートウェイ(中継サーバー)」が用意されていません。
そこは工夫が必要になってきますが、「VPN(Virtual Private Network=仮想プライベートネットワーク)」を用意するのが、最も簡単かつセキュアな解決方法です。

すでにVPNが構築済みで、家庭のPCが学校のネットワークにつながるようになっていれば、そのままNSSをお使いいただけますが、そうでない場合はVPNの構築が必要です。

NTT東日本・西日本の「フレッツ光」で「ひかり電話」などの契約者に提供されるホームゲートウェイ(HGW)や、一部の市販ルーターにL2TP/IPsecやOpenVPNなどのVPN機能が搭載されているほか、国産のフリーソフトウェアである「SoftEther VPN」のように、日本語のGUI画面やドキュメントが揃っていて、Windowsに普通にアプリをインストールする程度の技術スキルで簡単に構築できるものもあります。

特に、SoftEtherで提供している独自方式のVPNでは、ルーターでのポートフォワーディングやファイアウォールの設定変更なども不要です。

また、VPS(仮想プライベートサーバー)などを使ってSoftEtherなどのVPNを外部に構築し、そこに学校と家庭のPCを各々接続して同一ネットワーク上に置くようにする、という方法もあります。コストはLinuxのVPSであれば、月に税込み300円台からで済みますが、CLI(コマンドライン)のLinuxにVPNサーバー(SoftEtherもLinux版があります)を構築できるスキルは必要になります。

VPNを用いると、接続情報を知らない第三者による学校のネットワークへの接続はできませんので、パブリックなツールで問題になったセキュリティ事故も回避可能です。

VPNにより、NSSならではの豊富な授業支援機能をオンライン授業でも活用でき、教室での授業からオンライン授業・在宅学習まで、NSSだけで一貫して行うことが可能になります。


6. まとめ

企業ユーザー向けで、数千とか数万単位のライセンスが一気に売れる大型案件もあるNSMと比べると、NSSは導入規模が小さく、当社としても正直なところ、これまであまり力を入れてこなかった製品でもあります。何より、社内でもNetSupport製品の担当者以外、自分を含めてNSSがどんな製品なのか、あまり理解していませんでした。

しかし、このコラム執筆のために、Zoomを使ったオンライン授業とも比べつつ、改めてNSSについて勉強してみて、NSSのポテンシャルの高さに驚いているところです。

Zoom、Skypeのような無料ないしはフリーミアム(一定条件の範囲内で永久無料)ではありませんが、価格に見合った価値を提供しているツールだと自負できます。

これを機に、NSSを世に広めつつ、当社内部でも教育関係の皆さまからのさまざまなニーズにお応えできる体制を作って行くきっかけにしたいと考えています。


と、いうわけで、このページを検索してこられた先生方へ、ワイドテックからのメッセージです。

緊急事態宣言が解除されても、「3密」回避のための「新しい生活様式」に基づく授業時間短縮・隔日登校などの措置が、当面続けられるかと思われます。

本格的なオンライン授業への取り組みに向け、オンライン授業の始め方や進め方でお悩みの先生方、あるいはZoomやSkypeでのオンライン授業を試してみて壁に直面した先生方、ぜひともNetSupport Schoolをご検討いただければ幸いです。

まずは、30日利用可能な体験版でお試しください。



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