製造業のIoT導入事例!作業効率を向上する遠隔操作システムとは?
公開日:2020/02/26 更新日:2024/02/01
製造ラインがある大規模工場施設内で、システムトラブルやサーバー障害などの異常が発生するたびに作業担当者が現場に赴いて対応することは非常に非効率です。また労働人口減少による人手不足は年々深刻化しており、作業効率を向上させることは、製造業でも喫緊の課題となっています。
これらのオペレーション負荷や人手不足といった課題を解決するのがIoT(Internet of Things)の導入であり、その一つが「遠隔操作(リモートコントロール)システム」です。
遠隔地からのPC制御を可能にし、遠隔監視や操作によって作業支援をする遠隔操作システムは、拠点と工場が離れているような製造業において欠かせません。敷地が広い工場にある製造ラインの監視・操作、制御装置のモニタリングや遠隔制御といった生産現場での効率化を実現する方法についてご紹介します。
1. 製造業におけるオペレーション負荷の課題とは
製造業の工場は事務所と離れた場所にあることが多く、工場の生産ラインに設置したPCを操作するため、何百メートルも離れた現場まで移動して作業を行うケースが少なくありません。広い敷地の中には、管理すべきPCもたくさんあるので、その作業だけで何時間もかかることもあります。
また、製造現場では工程監視システムや製造実行システム(MES)のような生産管理システムの導入に伴うオペレーションテストやネットワークの構築といった作業もあります。このように新しいソフトウェアやネットワークの設定・管理業務も広い敷地内を行ったり来たりしながら対応しなくてはならず、非常に非効率です。
このように製造業では“作業担当者が現場まで移動して作業しなくてはいけない”というアナログな課題があり、それを解決するために工場のIoT導入に関心が高まっています。
2. IoT導入で実現する製造現場の課題解決事例
IoTとは、様々なモノをインターネット(ネットワーク)に接続する仕組みや技術のことです。IoT導入によって、人件費の削減、生産性向上などのメリットが期待できます。
製造業の工場のように、広大な敷地内にある設備監視やネットワークの運用管理に役立つのが、遠隔操作システムです。
2-1. 工場内のPLC遠隔監視・管理の事例
機械を自動的に制御する装置PLC(Programmable Logic Controller)は、生産ラインの自動化・効率化に不可欠なシステムです。工場で稼働する産業用ロボットや製造装置に搭載されています。
製造現場を中心に普及したPLCを、効率的に運用管理するために遠隔操作システムを導入しました。
【課題】
工場では、製造工程で発生した汚水を一時的にタンクに貯め、ポンプで排水していました。PLCを設置した排水ポンプの稼働状況をチェックするため、保守作業員が広い工場内に点在するポンプを定期的に巡回していましたが、保守作業員の業務負荷が課題に。
【遠隔操作システムの導入成果】
遠隔操作システムを導入して工場内のPLCを遠隔で監視・管理することで、作業負荷の削減と排水状況のモニタリングを実現。
遠隔監視システムは、PLCの稼働状況の遠隔監視はもちろん、点在するPCへの接続による遠隔操作などで、障害状況の把握、製造の進捗状況、データ収集といったリモートでの運用管理・運用保守業務を可能にします。
2-2. クリーンルーム内FAコンピュータ管理の事例
半導体や電子部品の開発・製造の現場では、クリーンルームという特殊な環境を用いての品質管理や工場内での強固なセキュリティ対策が求められます。製造工程の確認やトラブル時の対応をスムーズに行うために、遠隔操作ツール を導入しました。
【課題】
クリーンルーム内にある複数の半導体製造装置をFAコンピュータで管理しており、担当者がクリーンルームに入ることなく、FAコンピュータをリモートコントロールすることで、効率的に生産することが課題に。
【生産性の向上と、従業員の負荷軽減に成功】
異常発生時のリモート接続と画面共有によるコミュニケーションで活用することで、トラブル時の対応がスムーズに。クリーンルームに出入りする頻度が減少することで従業員の作業負荷軽減にもつながりました。
※FAコンピュータ管理の事例はこちらのページで詳細をご覧いただけます。「画面共有機能を活用した製造業のリモートコントロール事例」
2-3. 貨物コンテナなどの管理やメンテナンスの事例
何かしらトラブルが起きた際に、電話で現地の状況を聞き取って、それがハード的な問題なのかシステムの問題なのか、毎回人力で切り分けを行っていました。
そのため特定が難しく時間も非常にかかっていました。遠隔操作システムの画面送信や画面受信の機能を活用し、コミュニケーションロスを減少させることができました。
【課題】
電話だけでは発生したトラブルの適切な切り分け、特定に時間がかかっていた。
【効果】
リモートでトラブルの切り分けが可能に。対応時間も大幅に短縮!
※管理やメンテナンスの事例はこちらのページで詳細をご覧いただけます。導入事例「日本貨物鉄道株式会社 様」
3. 遠隔地のPC制御を可能にするNetSupport Managerとは
「IoT導入はコストがかかりそう」と思っていませんか?
確かに、導入計画や運用設計を必要とするソリューションサービスでは、コストに見合わず導入を見送る企業も多いでしょう。
ワイドテックの遠隔操作(リモートコントロール)ソフト「NetSupport Manager」なら、買い切り型のライセンス購入なので導入費用を低く抑えられます。さらに、保守管理を必要とするPCの台数ごとで運用設計できるため、年間のランニングコストもお得です。
また、指定端末以外のPCからのアクセスを制限するので、セキュリティ上の問題もクリアします。 ユーザーごとにアクセス権限を設けることも可能です。
遠隔操作はマルチモニターで複数のPC画面の中から監視する必要のある画面だけを選択して、遠隔表示できます。遠隔操作による監視では、すべてのPC画面を監視する場合もありますが、特定のPC画面だけを監視するケースも多いので、任意に選択できます。
NetSupport Managerの主な特長
NetSupport Managerは、1対1の遠隔操作だけでなく、多対多の接続も可能です。
NetSupport ゲートウェイが標準搭載されており、HTTPS プロトコルを使用しコントロールとクライアントの中継ができ、インターネット経由の遠隔操作が可能です。
縮小画面のサイズは自由に調整可能で、特定のPC画面だけを拡大することもできます。
画面にはOSの種類、ネットワークアドレス、現在のログオンユーザーが表示されるので、トラブルがあればすぐに使用者を特定することが可能です。
もちろんアクセスログの記録や監視中画面の録画もできるので、内部不正を未然に防ぐ効果もあります。プロフェッショナルユースに特化したNetSupport Managerは、1989年の発表以来30年以上にわたってバージョンアップが重ねられており、ユーザー承認機能、256ビット暗号化、スマートカードのサポート、AD統合などによって、安全性の高いリモートコントロールシステムを提供しています。また、国内のサポート体制が完備されており、納品実績も豊富ですから安心して導入できます。
遠隔操作が必要なPC台数ごとにライセンス購入
NetSupport Managerは、利用(接続)する端末の台数に応じたライセンスを購入していただく買い切り型です。最低2ライセンスから導入できますので、1000単位のライセンス購入が条件である遠隔監視システムの導入を諦めていた中小企業様も安心してお使いいただけます。
クローズド・ネットワーク(閉域網)環境で利用ができる
NetSupport Managerはオンプレミス型ソフトウェアであり、インターネットに接続しない環境(閉域網・クローズドネットワーク)で利用ができることも大きな特長です。高いセキュリティレベルを必要とする製造工場を始め、医療機関や金融機関での導入実績 があります。
4. 30日間無料体験版のご案内
リモートコントロールソフトのNetSupport Managerを使えば、遠隔地からPCの管理や制御、監視が可能で、広い工場敷地内や遠隔地に点在するPCの一括管理に便利です。
「わざわざ現場まで行かなくてもシステムを監理したい」
「異常発生時に、すぐに現場にあるネットワーク状況を知りたい」
「現場対応に必要なコストを削減したい」
「遠隔監視でのPC作業の記録を映像で残したい」
「監視中のPC画面を録画したい」
「NetSupport Manager」なら、このようなニーズに応えることができます。
「NetSupport Manager」はダウンロードしてすぐにお使いいただける30日間の無料体験版があります。無料体験版は正式版と機能が全く同じですので、導入後の操作や運用のイメージを持っていただくために活用いただけます。ダウンロードはこちらのページから行えます。ぜひお試しください。
(本ページは2020年2月26日のコラムに加筆修正を加えて公開しています。)
製品版と同じ機能を30日間自由にお試しいただける「無料体験版」を公開しています。
お気軽にダウンロードしていただき、設定や操作方法をご確認ください。