Wake On LAN(WOL)とは?NetSupport Managerでクライアント端末を遠隔起動する設定方法
公開日:2023/09/01
更新日:2026/08/28
NetSupportの使い方
Wake On LAN(WOL)とは、ネットワーク経由でPCにマジックパケットを送信し、離れた場所からクライアント端末を起動する仕組みです。
NetSupport ManagerおよびNetSupport Schoolでは、WOLに対応したPCに対して、管理画面から電源オンの操作を行うことができます。また、起動後の端末に対しては、再起動やシャットダウンなどの電源管理にも対応できます。
本記事では、NetSupport Managerの画面を例に、Windows 11環境でWake On LANを利用するために必要な設定と、WOLが起動しない場合の確認ポイントを解説します。
※本記事は、Windows 11環境での検証内容をもとに作成しています。WOLの設定項目やBIOS画面は、PCメーカー、機種、ネットワークアダプター、BIOSバージョンによって異なる場合があります。実際の設定時は、各PCメーカーのマニュアルもあわせてご確認ください。
1.WOLに必要な3つの設定
クライアント端末とは、ネットワーク経由で管理される側のパソコンを指します。NetSupport製品では、管理者が操作する「コントロール端末」に対し、操作される側のPCが「クライアント端末」です。Wake On LAN(WOL)機能で電源オン/オフする対象も、このクライアント端末になります。
リモートからクライアント端末をWOLで起動するには、主に以下の3つの設定を確認します。
- 1.ネットワークアダプターのWOL設定
- 2.BIOS / UEFIのWake on LAN設定
- 3.Windowsの高速スタートアップ設定
WOLは、PC本体、ネットワークアダプター、BIOS / UEFI、Windowsの電源設定がそろって有効になっている必要があります。どれか1つでも条件を満たしていない場合、NetSupport側で電源オン操作を実行しても、クライアント端末が起動しないことがあります。
本記事では、以下の環境を例にWOL設定を確認しています。
【検証環境】
- メーカー:Dell Inc.
- モデル:Latitude 3410
- OS:Windows11
- LAN接続方式:有線LAN
- 使用製品:NetSupport Manager V14.12.0000
※BIOS / UEFIの画面構成や項目名は、同じDell製PCでも機種によって異なる場合があります。
1-1.ネットワークアダプターの設定
Windows側では、ネットワークアダプターのプロパティからWOL関連項目を有効化します。
- 1.コントロールパネルから「デバイスマネージャー」を開く
- 2.「ネットワークアダプター」から対象の有線LANアダプターを選択する
- 3.対象アダプターの「プロパティ」を開く
- 4.「詳細設定」タブで、Wake on Magic PacketなどWOL関連項目を有効にする
- 5.「電源の管理」タブで「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」にチェックを入れる
(設定方法詳細)
WOL関連項目の名称は、ネットワークアダプターやドライバーによって異なります。表示名が異なる場合は、PCメーカーまたはネットワークアダプターメーカーの情報を確認してください。
コントロールパネルからデバイスマネージャーをクリックし、ネットワークアダプターをクリックします。
一覧から対象のネットワークアダプターのプロパティを開きます。
プロパティの「詳細設定」タブからWOLに関連するプロパティの値を有効にします。
プロパティの「電源の管理」タブから「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」のボックスにチェックを入れ、OKボタンをクリックし終了します。
1-2.BIOSの設定
- F2キーを連打
- BIOS Setup 画面表示
- System Management を選択
- 設定画面内にある、「Wake on LAN/WLAN」で「LAN or WLAN」にチェック
- 同画面内「AC Behavior」のチェックは外す
- powerを選択
- 設定画面内にある、Block Sleepで、Block Sleepのチェックは外す
Dell公式のWOLトラブルシューティングでも、BIOSのPower ManagementでWOLを有効化すること、Deep Sleepを無効化することが案内されています。
(設定方法詳細)
今回使用したPC(Dell Inc./Latitude 3410)は、電源を入れた直後に “F2(ファンクションキー)”
を連打するとBIOSメニューが起動します。
PCメーカー・モデルによって、BIOSの起動方法が異なる場合があり、また、設定の変更箇所も異なる場合がありますので、PCメーカーのマニュアルやWebサイトにて確認ください。
今回使用したPCでは、「Wake on LANの有効化」と「Deep Sleep Controlの無効化」の設定を行いました。
Wake on LANの有効化の設定
BIOSメニューの「System Management」から「Wake on LAN/WLAN」の箇所で設定
-「LAN or
WLAN」をチェック
Deep Sleep Controlの無効化の設定
BIOSメニューの「Power」から「Deep Sleep Control 」の箇所で設定
-「Disabled」をチェック
1-3.高速スタートアップの設定
- コントロールパネル → 電源オプション → 「電源ボタンの動作を選択」
- 「現在利用可能ではない設定を変更」クリック
- 「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外す
(設定方法詳細)
シャットダウン状態からWOLでPCを起動したい場合、Windowsの「高速スタートアップ」が影響することがあります。WOLが動作しない場合は、高速スタートアップを無効化して動作を確認してください。
Microsoftの情報でも、高速スタートアップによるハイブリッドシャットダウン状態では、ネットワークアダプターがWOL用に待機しないケースがあると説明されています。
DELLのWebサイトを確認したところ、高速スタートアップの「無効化」の設定が必要でした。
高速スタートアップの設定は、コントロールパネルから電源オプションをクリックし、「電源ボタンの動作を選択する」をクリックします。
「現在利用可能ではない設定を変更します」をクリックします。
「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外し(無効化)、変更保存ボタンをクリックし終了します。
以上で、DELL PC(クライアント端末)の設定は終了です。
以降では、クライアント端末の遠隔(リモート)操作方法をNetSupport Managerの画面を用いてご案内します。
2.NetSupport Managerからの電源オン
クライアント端末側のWOL設定が完了したら、NetSupport Managerのコントロール端末から電源オンを実行します。
NetSupport Managerの画面で対象のクライアント端末を選択し、右クリックメニューから「電源オン」を実行すると、対象端末にWake On LANのパケットが送信されます。端末側がWOLに対応し、BIOS / UEFIやWindows側の設定が正しく行われていれば、クライアント端末をリモートから起動できます。
3.WOLが起動しない時の原因と対処法
Wake On LAN(WOL)を設定してもPCが起動しない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、よくある原因とその対処方法をまとめました。
※なお、電源を切るとLANポートのランプも消灯するPCは、WOL(Wake on LAN)機能に対応していないため、ご利用いただけません。
| 原因 | 確認ポイント | 対処法 |
|---|---|---|
| ネットワークアダプターのWOL設定が無効 | Wake on Magic Packetなどが無効になっていないか | デバイスマネージャーでWOL関連項目を有効化する |
| 電源管理設定が不足 | 「このデバイスでコンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」が未チェック | 電源の管理タブでチェックを入れる |
| BIOS / UEFIでWOLが無効 | Wake on LAN / Wake on LAN/WLANが無効 | BIOS / UEFIでWOLを有効化する |
| Deep Sleepなど省電力設定が有効 | シャットダウン時にLANポートの給電が止まる | Deep Sleep Controlなどを無効化する |
| 高速スタートアップが有効 | シャットダウン後にWOLが動作しない | Windowsの高速スタートアップを無効化して確認する |
| 有線LANではなく無線LAN接続 | 機種や環境によってWOL非対応の場合がある | まずは有線LAN環境で確認する |
| マジックパケットが届いていない | ネットワークセグメントやルーター越えで失敗する | 同一LAN内で動作確認し、必要に応じてネットワーク設定を確認する |
4.マジックパケットとNetSupport
マジックパケットとは、Wake On LANでPCを起動するために送信される特殊なネットワークパケットです。WOLに対応したPCがマジックパケットを受信すると、電源オフやスリープ状態から起動できる場合があります。
NetSupport Managerでは、管理画面から対象クライアント端末に対してWOLの電源オン操作を実行できます。そのため、専用のマジックパケット送信ツールを個別に用意しなくても、リモート管理の一環として端末の起動操作を行えます。
Wake On LANを利用すると、離れた場所にあるクライアント端末をネットワーク経由で起動できます。NetSupport ManagerやNetSupport Schoolと組み合わせることで、端末の起動、リモート操作、再起動、シャットダウンなどを一連の管理業務として行いやすくなります。
電源管理(リモートでの電源オン/オフ)は、NetSupport製品の多数ある機能の中の一つですが、
- 消費電力などエネルギーに対する課題解決のため
- 電源が落ちている端末にデータをコピーするなど生産性向上のため
- 深夜や週末など急な作業が発生した場合の遠隔対応のため
など様々なシーンで活用をいただいています。
ただし、WOLを利用するには、ネットワークアダプター、BIOS / UEFI、Windowsの電源設定が正しく構成されている必要があります。うまく起動しない場合は、WOL設定、高速スタートアップ、Deep Sleep、省電力設定、ネットワーク経路を順に確認してください。
NetSupport製品は、買い切り型ライセンスで導入でき、製品版と同じ機能を30日間無料でお試しいただけます。リモート管理や端末の電源管理に課題がある場合は、まずは体験版で実際の運用に合うかをご確認ください。
FAQ
よくあるご質問
Wake On LAN(WOL)に関して、よくいただくご質問をまとめました。
Q Wake On LAN(WOL)とは何ですか?
Wake On LAN(WOL)とは、ネットワーク経由でマジックパケットを送信し、離れた場所にあるPCを起動する仕組みです。WOLを利用するには、PC本体、ネットワークアダプター、BIOS / UEFI、Windowsの電源設定が対応している必要があります。
Q NetSupport ManagerでWOLを使うには何が必要ですか?
NetSupport ManagerでWOLを使うには、クライアント端末がWake On LANに対応していること、BIOS / UEFIでWOLが有効になっていること、Windowsのネットワークアダプター設定でWOL関連項目が有効になっていることが必要です。
Q WOLが起動しない場合、何を確認すればよいですか?
WOLが起動しない場合は、ネットワークアダプターのWOL設定、BIOS / UEFIのWake on LAN設定、Deep Sleepなどの省電力設定、Windowsの高速スタートアップ、LANケーブル接続、マジックパケットが届くネットワーク構成を確認してください。
Q 高速スタートアップはWOLに影響しますか?
はい。Windowsの高速スタートアップが有効になっていると、シャットダウン後にWOLが動作しない場合があります。WOLがうまく動作しない場合は、高速スタートアップを無効化して確認することをおすすめします。
Q 無線LANでもWOLは使えますか?
機種やネットワークアダプターによってはWake on Wireless LANに対応している場合もありますが、一般的には有線LANの方が安定して動作します。まずは有線LAN接続でWOLの動作確認を行うことをおすすめします。
どちらの製品も、一度の購入で永続利用の可能な
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