STEAM教育とは?ICT教育との違いやICT授業支援ツールの活用法を解説
公開日:2025/08/06 更新日:2025/08/06
ICT教育
STEAM教育とは、理数系や技術、芸術など、複数の分野を横断的に学びながら、創造力や課題解決力を育む教育アプローチです。
近年、情報化やグローバル化の進展に伴い、STEAM教育は国内外の教育現場で大きな注目を集めています。一方で、ICT教育との違いや、どのように授業へ取り入れるべきか戸惑う学校も少なくありません。
このコラムでは、下記のような方に役立つ情報として、STEAM教育の基本的な考え方やICT教育との違いをわかりやすく解説し、ICT授業支援ツールを活用した具体的な進め方やメリットについてご紹介します。
- これからSTEAM教育の導入や推進を検討されている教育機関
- ICT環境の整備を考えているご担当者
- STEAM教育とはどのような学びか?注目される理由と背景
- STEAMの意味と5つの分野
- STEMからSTEAMへ進化した背景
- STEAM教育が目指す方向性
- 日本でのSTEAM教育の取り組み
- ICT教育とはどのような取り組みか?基本と活用の具体例
- ICT教育の定義と役割
- 主な取り組みと具体例
- ICT教育の目的と期待される効果
- STEAM教育とICT教育の違いとは?
- 教育目的とアプローチの違い
- STEAM教育とICT教育の違いを整理
- 併用する意義と期待される効果
- STEAM教育を支えるICT授業支援ツールの活用法
- ICT授業支援ツールの活用シーンと事例
- NetSupport Schoolで実現できること
- ICT授業支援ツール導入のメリット
- まとめ:STEAM教育とICT活用のポイント
- 導入を検討する際のヒント
1.STEAM教育とはどのような学びか?注目される理由と背景

STEAMの意味と5つの分野
STEAM教育は、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の頭文字を組み合わせた言葉です。
理数系の知識に加え、創造的な表現や芸術的な視点を重視することで、多角的に物事を捉え、柔軟に考える力を育むことを目的としています。
STEMからSTEAMへ進化した背景
もともとはSTEM教育として、理系分野の人材育成に注目が集まっていました。しかし、単なる技術力だけでは複雑化する社会課題に十分対応できないという課題意識が広がり、「A(Arts)」を加えたSTEAM教育へと進化しました。
STEAM教育が目指す方向性
STEAM教育は、教科の枠を越えて学びを統合し、課題解決力、探究心、創造力、論理的思考をバランスよく育てることを目指します。
理論だけでなく、実験やプロジェクト学習など「体験を通じた理解」を重視する点が特徴で、それによって将来の社会で求められる主体性や協働力も同時に高めていきます。
日本でのSTEAM教育の取り組み
日本でも近年、GIGAスクール構想をはじめとする教育ICT環境の整備が進み、STEAM教育への関心が高まっています。
一人一台端末の配備やデジタル教材の普及が進む中で、教科横断型の学びや探究活動の事例が増えてきました。
学校現場では、プログラミング教育やプロジェクト型学習を組み合わせた実践が広がりつつあり、今後もさらなる活用が期待されています。
2.ICT教育とはどのような取り組みか?基本と活用の具体例

STEAM教育が「何を学ぶか」「どのように学ぶか」に重点を置く一方で、学校現場ではICTそのものを活用する教育の取り組みも進んでいます。ここでは、ICT教育の基本的な考え方と具体例について解説します。
ICT教育の定義と役割
ICT教育とは、情報通信技術(Information and Communication Technology)を活用して、学びや教育活動を支援する取り組みのことを指します。
単に機器を導入するだけではなく、デジタルツールを効果的に活用し、授業の質を向上させたり、生徒の情報活用能力を育んだりすることを目的としています。
主な取り組みと具体例
ICT教育では、次のような取り組みにより、学習の多様化や個別最適化が進んでいます。
(ICT教育の主な取り組みとその内容)
取り組み | 内容 |
---|---|
タブレット端末の活用 | 一人一台端末を活用し、調べ学習や協働学習、デジタル教材を使った授業を行う |
デジタル教材・クラウドの利用 | 動画やシミュレーション教材を取り入れ、理解を深める |
校務の効率化 | 成績管理や資料配布をデジタル化し、教員の業務負担を軽減する |
オンライン授業の導入 | 遠隔授業システムを活用し、学習機会の拡充や感染症対策に対応する |
学習履歴のデータ活用 | 学習進捗や理解度を可視化し、個別最適化や指導改善に役立てる |
ICT機器を使ったプレゼンテーション | 生徒が資料作成や発表をデジタルツールで行い、表現力を養う |
ICT教育の目的と期待される効果
ICT教育の大きな目的は、ICTリテラシーや情報活用力を育てることです。
将来、どのような職業に就いてもデジタル技術を使いこなす力が求められる中で、児童生徒が主体的にICTを活用する態度やスキルを身につけることが期待されています。また、学習意欲の向上や協働的な学びの促進も、ICT教育がもたらす大きな効果の一つです。
3.STEAM教育とICT教育の違いとは?

これまで、STEAM教育とICT教育の基本的な考え方や特徴をそれぞれ紹介してきました。この章では、両者の違いや役割を整理し、それらを組み合わせて活用する意義について解説します。
教育目的とアプローチの違い
教育目的とアプローチの違い
STEAM教育とICT教育は、どちらも現代の教育に欠かせない取り組みですが、目的やアプローチの視点に大きな違いがあります。
- STEAM教育・・・学びの内容そのものを、理数系や芸術など多様な分野で横断し、「何をどのように学ぶか」を変革するアプローチです。プロジェクト型学習や探究学習を通じて、創造力や課題解決力を育むことを重視します。
- ICT教育・・・デジタル機器やネットワークを活用して学びを支援する「手段としての技術活用」に重点を置きます。教育内容そのものを変えるのではなく、ICTの利便性や効率化によって学習を支えることが目的です。
STEAM教育とICT教育の違いを整理
これまでご紹介してきたSTEAM教育とICT教育の目的や特徴に加え、それぞれの対象分野やアプローチの違いを整理し、比較表としてまとめます。
項目 | STEAM教育 | ICT教育 |
---|---|---|
目的 | 学びの内容と方法を横断的に革新する | 学びを支える手段としてICTを活用する |
対象分野 | 理数系・工学・芸術・創造活動 | 全教科・校務・学習支援 |
アプローチ | 探究・プロジェクト型学習 | デジタルツールによる効率化・支援 |
育む力 | 創造性・課題解決力・論理的思考 | ICTリテラシー・情報活用力 |
導入例 | プログラミング×デザインの統合授業 | タブレットやデジタル教材の利用 |
併用する意義と期待される効果
こうした違いを踏まえると、STEAM教育とICT教育はそれぞれ独立した役割を持ちながらも、組み合わせることで相互に補完し合う関係にあることが分かります。単独でも大きな効果がありますが、併用することで学びの幅が広がり、より多様で柔軟な教育の実現が期待できます。
たとえば、ICT授業支援ツールを活用すれば、STEAM教育で行う探究活動や協働学習を円滑に進めることが可能です。ICTの利便性を土台にしながら、創造性を引き出す学びを展開していくことが、これからの教育現場に求められています。
4.STEAM教育を支えるICT授業支援ツールの活用法

ここまで、ICT授業支援ツールの基本機能と教室における役割を紹介してきました。次に、STEAM教育の実践を支える具体的な活用法や、活用事例、ツール導入によるメリットを解説します。ICT授業支援ツールは、STEAM教育をより効果的に進めるための強力なサポート役です。
ICT授業支援ツールの活用シーンと事例
STEAM教育では、プロジェクト型学習や協働学習、プレゼンテーションなど多様な活動が行われます。
ICT授業支援ツールを活用することで、たとえば以下のようなシーンで、授業の一体感を高めながら、生徒の主体性を引き出す効果を発揮します。
(ICT授業支援ツールの活用シーンとその内容)
活用シーン | 内容 |
---|---|
探究活動の進行管理 | 生徒の端末を一覧表示し、進捗や操作をリアルタイムで把握 |
学びの共有 | 教員の画面や優れた生徒の作品を全員に配信 |
発表・振り返り | 生徒がデジタル資料を用いて成果を発表し、理解を深める |
理解度確認 | クイズ機能やアンケートで学習到達度を把握 |
ICT授業支援ツールにはさまざまな製品がありますが、その中でも多機能かつ教育現場に最適化されているツールの一つが「NetSupport School」です。
ここでは、NetSupport Schoolを活用することで具体的にどのような支援が可能になるのかをご紹介します。
NetSupport Schoolで実現できること
NetSupport Schoolは、ICT授業支援ツールの中でも特に多機能で柔軟性が高い製品です。
具体的には、以下のような活用が可能で、これらの機能を組み合わせることで、STEAM教育の多様な授業スタイルに対応できます。
- 生徒端末のモニタリング・操作制御
- 先生端末の画面配信(画面全体・アプリケーション画面)
- 先生や生徒端末の画面録画
- キーボード・マウスのロック
- アプリケーションの起動やWebサイト利用の制御
- 電源ON、電源OFF、再起動
- ファイルの一斉配布
授業支援ソフト「NetSupport School」主な機能はこちら
ICT授業支援ツール導入のメリット
ICT授業支援ツールをSTEAM教育に取り入れることで、次のようなメリットが得られます。
- 教員の負担軽減と授業運営の効率化
- 生徒の理解度や進捗の可視化
- 協働学習や探究活動の質向上
- ICT活用スキルの定着
- 教室全体の一体感の向上
ツールを活用することで、STEAM教育を無理なく継続できる体制づくりが可能になります。
5.まとめ:STEAM教育とICT活用のポイント

STEAM教育は、創造力や課題解決力を育む新しい学びの形として、ますます重要性が高まっています。一方で、ICT授業支援ツールは教室でのICT活用を円滑に進め、学習効果を最大化するために欠かせない存在です。両者を組み合わせることで、より多様で柔軟な教育の実現が期待できます。
導入を検討する際のヒント
ICT授業支援ツールを活用すると、STEAM教育の効果を高めながら、授業運営の負担を軽減することができます。導入を検討する際は、以下のポイントを参考にしてください。
- 現在のICT環境や端末の利用状況を確認する
- 教員が操作しやすい機能やインターフェースを選ぶ
- 導入後のサポート体制や継続的な運用方法を検討する
NetSupport Schoolは、買い切り型ライセンスで手軽に導入できる授業支援ソフトウェアです。学校のネットワーク環境にインストールして利用できるため、クラウドに頼らず安定した運用が可能です。導入方法や機能の詳細について知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
製品版と同じ機能を30日間自由にお試しいただける「無料体験版」を公開しています。
お気軽にダウンロードしていただき、設定や操作方法をご確認ください。