サーバー操作の録画が証跡管理に最適
NetSupportのリモート保守が金融機関で活用される3つの特長
公開日:2023/05/31 更新日:2024/04/05
サービスの安定的な提供のために日々おこなわれるシステムやサーバーの保守管理。
業務に多大な影響を及ぼす障害をはじめとしたトラブルを防ぐため、24時間365日体制で対応できるリモート保守の需要は高まるばかりです。
本コラムでは、リモート保守のメリットや課題について触れ、特に金融機関で重宝されるリモート保守ツールの「作業を動画で残すことによる証跡管理」「閉域網での接続」「セキュリティレベルの高い接続」についてご紹介します。
- リモート保守とは
- リモート保守のメリット
- リモート保守の方法
- 金融機関におけるリモート保守のポイント
- 内部不正・情報漏えいの防止
- セキュリティに特化した機能
- NetSupportが金融機関で活用される3つの特長
- 画面録画による「証跡管理」
- クローズド・ネットワーク(閉域網)による接続
- セキュリティレベルの高い接続
- リモート保守の導入事例
- 全国各地で展開する貨物鉄道事業者
- 電子部品の開発・製造業
1. リモート保守とは
リモート保守とは、オフィス外にあるデータセンターや地方や海外支店など遠隔地に設置している機器を、遠隔操作によってメンテナンスを行うことです。
システム障害の復旧作業といった突発的に発生するものへの対応をはじめ、トラブルを未然に防ぐためのメンテナンス、OSのアップデートやデータのバックアップ対応など定期的に対応する作業も、広くリモート保守に含まれます。
リモート保守のメリット
リモート保守の強みは、場所にとらわれないため緊急時に迅速な対応ができることです。
遠隔地にある機器でも移動することなく対応でき、複数拠点にある機器の同時トラブルもスピーディーに対応ができます。移動時間が削減できるため保守管理に関する業務負担が軽減し、人件費の削減につながることが大きなメリットです。
リモート保守の方法
リモート保守をおこなうためには、その用途に沿ったハードウェアやソフトウェアを導入することが一般的です。様々な製品・サービスがある中で、保守対象設備の規模や接続要件などを考慮して選択する必要があります。
業界別リモート保守事例
リモート保守ツールは、遠隔地から端末を保守・管理する目的だけではなく、カスタマーサポートやデータの一斉配信など様々な用途で使われています。
導入先 | 導入例 |
---|---|
ソフトウェアメーカー | サポートデスクのスタッフが遠隔操作によって顧客と同じ画面を見ながらのトラブル対応をすることで、問合せ対応の効率が大幅にアップ |
システム開発 | 動作が不安定なシステム導入直後でも、客先からのサポート要請に即座に対応。納品したシステムの改修対応も遠隔からの対応が可能になり、時間の節約につながる |
病院 | 病院敷地内に点在する端末、電子カルテや電子処方箋システムの保守管理に活用。トラブル発生時も中央からの一括作業で対応ができ作業効率向上 |
大学・専門学校 | 教室で使用される数百台あるPCの一括管理に加え、授業に使うファイル配信や画像配信、不正利用防止のための利用制限を行うことで学習効果を向上 |
小売りチェーン | 業務用コンピュータの保守管理に活用。各支店に点在するPOSレジ会計データを本部から一元管理することで対応時間の削減をおこなう |
このように、リモート保守は様々な産業で活用されていますが、以降では、特に金融機関でリモート保守を行う際に着目すべきポイントをご紹介します。
2. 金融機関におけるリモート保守のポイント
膨大な個人情報を扱い、高いコンプライアンスを求められる金融機関がリモート保守ツールを導入する際に必ず求められるポイントをまずはご紹介します。
内部不正・情報漏えいの防止
情報漏えいは企業にとって死活問題であり、多くの企業が多額の費用を投じて対策を講じています。独立行政法人情報処理推進機構が発表する「情報セキュリティ10大脅威2023」※では、内部不正による情報漏えいが4位に挙げられています。
リモート保守ツールを使用することで、社内外に設置された端末にアクセスし、利用履歴やログをチェックすることが可能となります。これにより内部不正を抑止する効果があり、また情報漏洩の防止にも役立ちます。
※出典:
https://www.ipa.go.jp/security/10threats/10threats2023.html
サイバーセキュリティを考慮した接続
金融庁は2022年に、サイバーセキュリティ対策の強化を求める注意喚起※を行い、各金融機関へ以下の対策を実施するように要請しています。
- リスク低減のための措置(アクセス権限の確認・情報資産の把握・セキュリティパッチの実施 等)
- インシデントの早期検知(サーバー等におけるログ確認・通信の監視や分析、点検)
- インシデント発生時の適切な対処・回復(データのバックアップ・復旧手順の確認)
リモート保守ツールも同様にセキュリティへの考慮が必要です。具体的には、セキュリティキーでの接続、PINコードの認証やIPアドレスで接続制限をかけること、通信の暗号化設定などの機能が搭載されていることが求められます。
※出典:金融庁「昨今の情勢を踏まえた金融機関におけるサイバーセキュリティ対策の強化について」
https://www.fsa.go.jp/news/r3/cyber/0224oshirase.html
3. NetSupportが金融機関で活用される3つの特長
遠隔操作(リモートコントロール)ソフトウェア「NetSupport Manager」は、1989年の発表以来30年以上にわたって開発が続けられており、世界120ケ国・2,100万台を超えるシステムで利用されています。前述の不正の防止やセキュリティについてのポイントをもちろん実現できるソフトウェアですが、金融機関で特に活用されている独自の使い方があります。
画面録画による「証跡管理」
NetSupport Managerには「画面共有」の機能があります。
- 画面受信・・・リモート接続される端末(クライアント)の画面を、リモート接続する端末(コントロール)でリアルタイムの確認ができます
- 画面配信・・・コントロールの画面の全体、または任意のアプリケーション画面を、クライアントに配信して共有することができます
- 画面録画・・・コントロール・クライアントともに、画面を動画で録画ができます
大きく3つの機能の中で注目すべきは「画面録画」です。この機能を使い、リモート保守の操作内容を録画し、証跡として残すことができます。
銀行で用いられている勘定系のシステムは大規模なものが多く、障害やトラブルでシステムが停止してしまうと銀行のサービスはもちろん、その銀行に紐づく法人の経済活動まで停止する恐れがある、極めて重要なものです。
例えばそのシステムを担う重要なサーバーの保守管理や更新を行う際に、証跡管理が役立ちます。
リモートで作業をするコントロールの画面を画面共有し、作業手順が正しいか複数人がリアルタイムで確認することができるため、設定ミスのリスクを下げることができます。また、万が一問題が起きてしまった場合に、録画した動画で手順を振り返ることによって今後の措置が図れます。
また、操作内容を録画できる、という事実は、内部不正による脅威を下げる抑止力としても働きます。
クローズド・ネットワーク(閉域網)による接続
NetSupport Managerはオンプレミス型ソフトウェアのため、インターネットに接続しない環境(閉域網・クローズドネットワーク)でご利用いただけます。
外部から直接アクセスできない閉域網は、インターネットを経由したサイバー攻撃を防ぐことができるため、高いセキュリティレベルを求められる金融機関では特に活用されています。
※インターネット経由での接続も可能です。インターネットを介してのアクセスは、VPN(仮想プライベートネットワーク)または、製品に同梱しているゲートウェイサーバー経由で接続ができます。
セキュリティレベルの高い接続
リモート保守を行う端末との接続は、セキュリティキー、PINコードの認証やIPアドレスで接続制限をかけることができます。また、ファイル転送やリモートプリントなどのリモートコントロール機能は、個々にアクセス制御の設定ができ、不正アクセスによる情報漏洩のリスクを低減できます。
リモートコントロール時の通信は、56bit(DES)、64bit(Blowfish)、128bit(Twofish)、256bit(AES)の暗号化設定ができます。
4. リモート保守の導入事例
金融機関はコンプライアンスが厳しく、使用しているツールでさえも外部公開ができないケースがほとんどですので、ご紹介するのは製造業を営むお客様の事例です。
いずれも遠隔操作によって保守を行うことで、業務精度や効率向上につなげています。
全国各地で展開する貨物鉄道事業者
電話だけでは発生したトラブルの適切な切り分け、特定に時間がかかっていました。NetSupport Managerの導入によってトラブルや問題の原因の切り分けができ、対応時間を大幅に短縮することができました。
画面送信や画面受信の機能を活用することで、トラブルの詳細が理解できるようになり、現場と我々で意思疎通が明らかにスムーズになりました。
導入事例:日本貨物鉄道株式会社 様
電子部品の開発・製造業
クリーンルーム内のFAコンピュータ一括管理に、リモート保守ツールの導入を検討されました。機能と費用のバランス、導入実績が決め手となりNetSupport Managerを導入した結果、ヒューマンエラー回避に加え、従業員の精神的・肉体的負担を軽減することにつながりました。
クリーンルームという特殊な環境を用いての品質管理や工場内での強固なセキュリティ対策も求められる現場で画面共有機能を特に活用いただいている事例です。
導入事例:製造業(FAコンピュータの管理)
リモート保守を導入すると端末管理の精度とスピードを上げることができ、内部不正の抑止にも役立ちます。また、「証跡管理」といった社内ナレッジを高めるための使い方も可能です。
遠隔操作ソフトウェアの導入を検討されている方は、その選択肢の一つとしてNetSupport Managerもぜひご検討ください。無料で30日間使用ができる体験版のソフトウェアを公開しています。体験版とはいえ、使用できる機能は製品版と全く同じですので、実際に使用される環境での確認ができます。
年間保守ライセンスやメンテナンス価格、お見積りなどのお問い合わせは、お気軽にお問合せフォームからご相談ください。
製品版と同じ機能を30日間自由にお試しいただける「無料体験版」を公開しています。
お気軽にダウンロードしていただき、設定や操作方法をご確認ください。